北澤豪さん(左)と社長の佐藤大央(右)

幸せな仕事に就いて欲しい

佐藤
中学と高校では部活で、大学ではサークルでサッカーをしていました。 ポジションはキーパーです。

北澤
なぜキーパーを?

佐藤
ポジションが空いていたのと、レギュラーになりやすいかも、という考えです(笑)

北澤
キーパーはある意味スペシャリティです。 他のポジションとは視点が違うんですよね(笑)。

佐藤
事業についても紹介させてください。 当社は持株会社ですが、国内のグループ企業では主として技術系人材派遣業を営んでいます。 現在の技術社員在籍数は2万人以上。 毎年多くの方に入社いただきますが、そのほとんどが未経験者で、文系出身、異業種から、元フリーターなど、様々な方が活躍しています。 正社員として雇用しますので、その方々は給与を受け取りながら、技術者として活躍するための基礎的な教育から、IT関連資格や建設関連の国家資格の取得研修も受けられます。
教育研修も受けられて、派遣先企業(顧客企業)でお仕事にも就けますので、キャリアアップには良い環境だと考えています。

北澤
教育研修制度が充実しているので、未経験者でも活躍できるようになるんですね。

佐藤
はい、現役の技術社員が指導するので、実践的なスキルが身に付きますね。
このように"働く人"への支援を惜しまないのは、当社グループが掲げるパーパスを実現するためです。

オープンアップグループのパーパス

幸せな仕事を通じて
ひとりひとりの可能性をひらく社会に

グループ内の営業社員や管理部門社員らが、技術社員らに研修機会を設けたり、新たな仕事を紹介したり、就業期間中の相談に対応するなど、様々なサポートをしています。それにより、技術社員らが働きがいを持って"幸せな仕事"に就業できるようになり、周りの方々も含めて社会全体を豊かにしていこうと考えています。

北澤さんのご活動ぶりについてもぜひお聞かせください。
途上国支援や障がい者サッカーの認知普及などを通じて、インクルーシブ社会(※2)の形成を目指されているようにお見受けしています。 北澤さんが根底にお持ちのお考えと、当社グループのパーパスが似ているように思えるのですが、いかがでしょうか。

※2 インクルーシブ社会: 年齢・性別・国籍・障がいの有無など、さまざまな背景を持つあらゆる人が共生できる社会

誰もが楽しめるものにしたい

北澤
「スポーツは誰もが楽しめる」というようなことを言われますが、実態としては「誰もが楽しめるわけではない」のです。 スポーツの中でも特にグローバルな"サッカー"が先頭を切って、「誰もが楽しめる」というものにしていきたい。 その環境整備を進めています。

佐藤
その活動を進めようと考えたきっかけは?

北澤
日本代表として、またブラジルやドイツへのサッカー留学を通じて、海外のスポーツ普及事情を見る機会がありました。 その中で、「誰もが」という観点で先行する国もあれば、日本のように遅れをとっている国があることに気づかされました。 障がい者や高齢者でも利用しやすい競技場が日本でも増えてきましたが、まだまだユニバーサルデザインではない競技場が多いのも事実。 単に「スポーツ界だけの話」ではなく、社会全体の常識がインクルーシブでは無いのです。
そんな状況ですので、言い方が悪いかもしれませんが「サッカーを誰もが楽しめるような環境を創る」ことを進め、「誰もが楽しめるサッカーを利用して、社会がインクルーシブになるきっかけを創っていきたい」という想いがあります。

佐藤
どこの国が進んでいるのでしょうか。

北澤
イングランドのサッカー協会では、健常者も障がい者も区別なく同じように選手登録が可能です。 障がいの有無に関わらず、あらゆる人がサッカーを楽しめる環境を整えているという点で、進んでいると言えますね。 ドイツやオランダ、南米も概ね同様です。
日本サッカー協会(JFA)には、今のところ健常者のみが登録できます。 JFAとは別に、私が会長を務める日本障がい者サッカー連盟(JIFF)があります。 このJIFFはJFAの関連団体となり、障がい者サッカーの発展や認知拡大を進めています。

佐藤
JIFFの会長をはじめ、日本女子サッカーリーグ理事やJICAサポーターなど、ご活動の幅が広いですよね。

北澤
障がい者サッカーと、JICA(※3)でのサッカーは、同じ信条で取り組んでいます。 それは、障がい者であっても、開発途上の貧困な環境であっても、誰もがサッカーを楽しめるような環境を創りたいという想いです。
JICAの場合は「サッカーをやる」と告知することで現地の方に集まっていただき、JICAが進める検診を受けたり、様々な啓発活動を受けていただくのが目的です。 サッカーを通じて、開発途上国の社会環境を整備しているんですね。

※3 JICA: 独立行政法人国際協力機構(JICA)は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に担い、開発途上国への国際協力を行う機関。
北澤さんは、JICAサポーターとして各国の視察と状況の発信、及び現地の子供たちに対するサッカー指導を行っている。

女子サッカーについても、「誰もが」という点で同じです。 男子とは違い、女子のプロスポーツはとても少ないのが現状です。 しかし、インクルーシブ社会を実現していくには、女子プロスポーツの今後についても「どうあるべきか」という事を考えていきたいので、自分から参画しています。

佐藤
様々な方向にアンテナを張り巡らせていらっしゃるんですね。 北澤さんが幅広い知見をお持ちなのは、このようなご活動がもとになっているということが良くわかりました。

パーパスサポーター就任を快諾

佐藤
北澤さんのご活動ぶりや関連書籍を拝読する中、北澤さんのお考えと、当社グループ・パーパスの親和性を感じました。 縁あって当社グループのパーパスサポーターへの就任をご相談させていただきましたが、「ご快諾いただいた」と伺っております。

北澤
御社のご担当者から、オープンアップグループのパーパスについて説明いただきました。
「多くの方が『幸せな仕事』に就業できるような取り組みを進め、結果として社会を豊かにしていきたい」というのが御社のお考えだと認識しています。 先ほどもお伝えしましたが、自分は「誰もがサッカーを楽しめる環境を創り、社会をインクルーシブにしていきたい」と考えています。 この2つの考えはフィールドこそ違えど、かなり似通っていると感じました。
自分のこれまでの経験を、御社パーパスの実現サポートに「活かせるのではないか」と強い確信を持てましたので、お受けさせていただきました。

佐藤
ありがとうございます。 北澤さんの目指されるものと、当社グループのパーパスは、とても似通っていると改めて私も感じました。

ゴールは同じ

佐藤
キーパーは「スペシャリティで視点が違う」、というお話でしたよね。

北澤
変わっていますよ(笑)。 いや、視点が違うんです。
キーパー以外の僕らフィールドプレーヤーは、「ボールやそれがある場所を中心」にプレーの組み立てを考えますが、それを前提にするとキーパーとは話がかみ合わないんです(笑)。 キーパーは全員を見られる場所にいるので「自分が中心」であり、俯瞰した視点なんです。 だからこそ、組織の中にキーパー視点は絶対に必要だと思いますよ。

佐藤
ありがとうございます。 キーパーをやっていてよかったと思います(笑)。
北澤さんのお話しを聞かせていただき、表現の差異はありますが、北澤さんと当社グループの「狙うゴールは同じ」だと感じることができました。
当社グループで進める「パーパス実現」のサポーターとして、ご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

Profileプロフィール

氏名 北澤豪(きたざわ・つよし)
出身 東京都町田市
経歴

中学時代は読売サッカークラブ・ジュニアユースに所属。
修徳高校卒業後、本田技研工業株式会社に入社。
海外へのサッカー留学・日本代表初選出を経て、読売クラブ(現 東京ヴェルディ)で活躍。
J1リーグ通算264試合。
日本代表としても多数の国際試合で活躍した(日本代表国際Aマッチ 59試合)。
2003年現役を引退。

日本テレビ「シューイチ」、テレビ東京「FOOT×BRAIN」等にレギュラー出演中。
人気ゲームソフト、コナミ「eFootball(ウィニングイレブン)」シリーズの解説を務める。

(公財)日本サッカー協会参与 フットサル・ビーチサッカー委員長、(一社)日本障がい者サッカー連盟会長、(一社)日本女子サッカーリーグ理事としてサッカーのさらなる発展・普及に向け活動を行っている。
また、国際協力機構(JICA)サポーター、国連UNHCR協会 国連難民サポーターとして社会貢献活動にも積極的に取り組み、サッカーを通じて世界の子ども達を支援できる環境作りを目指している。

法務省人権擁護局より「平成30年度人権擁護功労賞法務大臣表彰状(ユニバーサル社会賞)」を受賞。

2023年4月現在、54歳